2006/09/30

パネルデータの限界?(2)

前の続きです。
経営者向けトレンドデータなのか、マーケ向けデータなのか。
あくまでも後者での限界があるという話しです(嘘

前者のためだけだとするとコストバイパフォーマンスは・・・(笑


今回はもっと具体的な話にするか。例えば、、、

●家電製品

近年まで「家電量販店パネル」(有名なのはGfk)はかなり有効なデータだったといえるでしょう。
この手の製品は、家電量販店からの購入がかなりの部分を占めるようになり、町の電器屋さん(ナショナルとか東芝とか日立とかのFC?VC?)での購入が大幅に縮小してきたからです。このデータが電機メーカーにとって、かなりの信頼性があるのです。

が、この家電量販店パネルですが「大型カメラ店」系(ビックカメラとかヨドバシとか)はもともと含まれていなかったようです。しかも、とある「大手家電量販店」(ヤマダ電機だったかな?>未確認)がパネルから抜けるという事態もあったりするようです。

それでも、かなり有効なデータではあります。

が、これも電機メーカーの製品領域それぞれをとって考えると、当てにならない部分は多々あるなと。


「電球や蛍光灯、乾電池」などなど。これらはSMでもCVSでも買われてるでしょう。数量・金額はまだまだ小規模なのかな?。年末の大掃除の時期なら電器屋かもしれないけど、寿命による買い替えならSMとCVSも少なくなさそう。

「電動歯ブラシ」はどうでしょう。安いものはドラッグストアでブリスターパッケージの吊るしで売られてたりします。必ずしも電器屋とは限りません。以前「イニシャルとランニング」でも触れたけど、本体を安く売ってブラシヘッドの買い替えで儲けるというビジネスも成り立ちます。消費者からの距離を考えると、歯ブラシが電器屋で売られている方が違和感があります。少なくとも、電動歯ブラシの替えブラシを買うために電器屋さんに行くという習慣はまだ定着してないと思う。

☆こうなると「家電量販店パネル」だけでは当てはまらなくなります。

「電気シェーバー(ひげそり)」はどうでしょう?
これは流石に電器屋さんで買われることが殆どでしょう。
でも、T字のカミソリはドラッグストアで売られていて、最近は電池を入れて振動で剃るタイプもあるみたいだし。シェービングクリームやアフターシェーブローションなどなど、こちらもトイレタリー製品との親和性のほうが高いですね。


●化粧品とかOTCとか

これも以前から「薬粧店パネル」というのがインテージにあります。

で、まず「化粧品」ですが、これはもともと百貨店を中心にした制度品・コンサルティング販売という領域と、セルフの領域があり、このパネルデータだけを頼りにするということはないのでしょう。(矢野経などの業界ヒアリングによるデータも参考にはなるかな)

過去においても、マーケット変化はあります。
訪販メーカーや通販メーカー(コーセー、オルビスなどなど)からの突き上げも多々あったはず。さらに、トイレタリー業界(花王、ライオンなどなど)からのキャッチアップもあって混沌と。
さらに、今現在の目の上のたんこぶはDHCとファンケルでしょうか?
まずどちらもこれまでの店舗業態と違うネットがあります。CVSにも展開しているし、ファンケルはショップ展開もすごい勢いです。

☆こうなると「薬局・薬粧パネル」だけでは当てはまらなくなります。


「OTC等」も同じ。売り場が薬局に限定されないのです。特徴的には、やはり以前にも話した「サプリメント」。
ドラッグストアや薬局で横ばいで推移(=安心)のつもりでいたら、実は通販やネット流通は拡大し、市場規模が2倍・3倍になっていた。気が付くと取り残されていた・シェア低下なんてことも・・・

2006/09/29

パネルデータの限界?

メーカーというのは多くの業界で、現実の販売数量が掴めないことがあるようだ。
当然、生産数・製造数は分かってるし、出荷数も分かっているので、nearly equalで自社の販売数量が分かる業界が多いとは思う。
が、他社は分からなかったりする。お互いに同一業界と思っている競合同士の場合は情報の共有化もあったりでまだいいが、世の中そんな商品ばかりではない。というかそうでない商品の方が多いのではないだろうか。
要は本当のところのシェアが分からない商品が実に多いのである。
シェア信仰の強い日本にあっては、目標が定まらなかったりするわけだ。

※あ、シェアはこの場合、販売数量シェアね。保有シェアでなくね。

そんな時、各種パネルデータは役に立つわけです。

最も一般的なのは、消費者パネルデータ。有名かつ最も大規模なのはインテージのSCI。
実物(データも調査票も)を見たことがないので多くは語れませんが、ブレイクダウンした時の信頼性は下がってしまうのでしょう。バーコードが導入されて、消費者側の非認知や誤認、曖昧さは減ったのでしょうが、やはり市場規模の小さい商品を地域だ年代だとブレイクダウンしていくことには無理が出るのではないかと。
※視聴率はさらに大きな括りで捉えるしかないデータです

その点で、流通パネルデータは消費者パネルデータより信頼性が高いと。場合によっては悉皆調査に近いものが得られると。消費者に売っている現場のデータですからね。消費者全員を調べることは出来なくても、あるモノを売っているところ全てを調べることは不可能ではないので。
インテージではSDIですね。チェーンストアやCVSは個別にPOSデータも持ってます。


こういった消費者パネルと流通パネルのデータを見れば、全体の傾向は掴めるということです。長年、このデータを中心に時系列で捉えているので、誤差も大したことではなく、収まりはかなりいいでしょう。経営層・より高い管理者層はこれを見て動いてきたと言えるでしょう。

#言い方は悪いが、上層ほど詳細までを見る必要はないので「横ばいだからOK/小さいマーケットだけど右肩上がりだからイケイケ!」みたいなね。

2006/09/28

流通業態の分類に意味があるのか・・・(2)

辞めようと思ったけど、一応自分で忘れない程度に纏めておこう!



3.駅ビル、専門店街、ショッピングモール、ショッピングセンター

一般的に、核店舗があるのがショッピングセンター。ただ、前に書いた「大型スーパーマーケット」「郊外型SC」だと、利用者側からはどう見えるかはかなり怪しい。イトーヨーカ堂やジャスコでしかなく、ショッピングセンターとは見ていないだろうね。
自然発生(街の発展等)か開発型か、事業母体はどこか(官か民か、各店舗自体が事業母体?テナント?等)などもあり、訳が分かりません。
核店舗が2つ以上あってその間を専門店モールにしてたりもするし、もともとある地下街の各所に各店舗が出来たり、、、駅に併設・隣接してたり、、、オフィス・マンションとのコンプレックスもあったりで、、、

ららぽーとも多摩川のタカシマヤも高槻の西武も亀有のヨーカ堂もSCです。
新小岩南口モールも自由が丘にあったりするミニモール(パティオを中心に専門店が数件)もショッピングモールです。


4.専門大店、バラエティショップ・セレクトショップ

例えば、ファッションビルのパルコは専門大店だろうな。アルペンとかはスポーツ用品の専門大店、ヤマダ電機とかは家電の専門大店なんだろうな。で、ミズノの大型店はスポーツ用品専門大店になるのか?ビックカメラなどのカメラ専門店派生は家電量販店になるのか? などは難しい問題です(笑

ロフトやソニープラザは大型バラエティショップかな。雑貨屋の大きなのはここに入れていいのだろう。で、サンリオショップ?


5.ホームセンター、DIY

ホームセンターは原点がDIYだったはず。北関東地場ではドイトがそうだったかな。工務店や建材販売系とか、大手資本では建築・建設・不動産企業が展開していて、ビバホーム(トーヨーサッシ→トステムから派生)もそう。
ちなみにロフトはバラエティショップですが、東急ハンズはホームセンターになります。どちらも住宅リフォームも請けてくれると思いますが・・・

で、ホームセンターはというと、DIYとはちょっと違って、家具屋派生が多いかな。島忠はホームセンター?
大きな売り場面積を必要とするので、造園業派生だったり、元ボウリング場だったりしませんか?


6.ドラッグストア、ベビー専門店

ドラッグストアについては、薬局・薬粧店からの派生かな。薬局チェーン店(フランチャイズが未だに多いのかな?やっぱ直営店舗だろうな!)とかかな。薬粧店とか化粧品店(化粧品メーカーからの川下統合で一時多かった)のうち、独自に展開していたり、、、

この辺からは本当によく分からんです。
マツモトキヨシは調剤薬局(薬剤師がいるとこ)だったはず。で、西松屋は何の派生だろう・・・アカチャンホンポはベビー関係の衣料品卸だったかな?・・・

いずれにしろ、大手は別にして、当初のホームセンターがノンフードだったのに対して、ドラッグストアは、日用品+食品(加工食品中心)も扱う店舗として広がっていったという認識です。


7.ディスカウントショップ、ウェアハウス、カテゴリーキラー、アウトレット

町のディスカウントショップは質屋派生???
ダイクマってのはもとは家具屋だっけ?

もう分からないことだらけ。

ウェアハウス業態ってのはもう死語だな。倉庫に商品を置かずにカタログで陳列するタイプがアメリカで一時流行ったのがきっかけだったはず。
名前だけ残っていて「デポ」と付いてるのがこれ。PCデポなどはこれを意識しているはず。
カテゴリーキラーも死語かな。日本になかった業態としてウェアハウス業態もここに含まれるという扱い。メジャーどころではトイざラスがカテゴリーキラーと呼ばれてましたね。確かにウェアハウス業態に見えます。

アウトレットについては、本来的には
・工場からのB級品(検査NG品=消費者の目に触れずに廃棄されるはずのもの)
・店頭でのプロパー売れ残り/さらにバーゲン売れ残り品
という2つがあります。
中庸・総中流社会よりは、所得格差の大きい国・クラス意識の強い社会、の発想に近く、また製品プロダクトサイクルのスケールメリットが内部的に得られるだけの巨大な国家に向くものではあります。
で、日本ではSCやモールの企画として、メーカー主導の/メーカーによる川下統合の方法論として「広域集客型ファクトリーアウトレットモール」があるのかなと認識してます。
※売れ残りではなく、ブランド物のちょっとB級品=賢い消費者、ってな演出ですな。



#えらく長文で、自分でさえ読み返すのが嫌です(笑
#間違ってそうだし(笑

2006/09/27

流通業態の分類に意味があるのか・・・

小売店業態の分類は非常に難しい。

流通側でも厳密な分類は出来ていないけど、消費者側にとっては判別不能です。
例えば、アンケートでどこで買ってますか?ってな設問があった時に、色々と羅列することは出来るけど、聞かれた側はどう思っているかはかなり違うだろう。


1.百貨店とデパート(デパートメントストア)

「百貨店」という表現は老舗系百貨店をイメージする人が多いかな?

特に関西はそうかも。関西でも大阪と京都では違ったり・・・京都では「○○店」を「○○みせ」と呼び、「みせ」と呼ばれるところは「老舗」と認められている様子。「みせ」という呼び方は関西に限らず「外商(上顧客層)」でも残っていたり・・・

そもそも老舗とか高級の線引きはどこ? という話しもある。関東では「阪急」は老舗や高級というイメージは薄そうだし。「三越」「大丸」「伊勢丹」などは地場では非常に強く、地場以外の地域では印象がかなり違う。

そして「デパート」という表現は、割りと「関東」(関西以外)のみで使われていて、イメージが一定していない。この「デパート」という表現は便利に使われてきたのか、ターミナル立地のGMSを指す場合が多い。地場の百貨店よりチェーンストア系の方が老舗?高級?大手!イメージがあったりと、かなりの混乱がありそう。

※「デパートメントストア」は本来的には・・・・・・あれ、なんだっけ?GMS(グロバルマーケットストア)である必要はなく、地場の高級系だっけ?NYのトランプタワーとか銀座和光が代表だっけ?  覚えてません、すみません(笑



2.スーパーマーケット

一般的に「スーパー」というと、地域の食品スーパーマーケットをイメージするかな。

生鮮3品を中心に、加工食品系、日常衣類などの日用品・最寄品をワンストップで補充できる場所、このイメージが強いはず。

これが駅前などのターミナル立地にGMS展開してきたので百貨店との線引きが難しくなったんだろうな。そしてさらにショッピングセンターの核テナントになったりと。
なので、私は「小型スーパーマーケット」「大型スーパーマーケット」と表現したりします。

百貨店との大きな違いは、SMがセルフ形式でレジを通すというイメージかな。百貨店はそれぞれの店舗ごと・地域ごとの独自性・独立独歩だけど、SMは全国チェーン展開・標準化店舗というイメージかな。



3.駅ビル、専門店街、ショッピングモール、ショッピングセンター
・・・・・・

4.専門大店、バラエティショップ・セレクトショップ
・・・・・・

5.ホームセンター、DIY
・・・・・・

6.ドラッグストア、ベビー専門店
・・・・・・

7.ディスカウントショップ、ウェアハウス、カテゴリーキラー、アウトレット
・・・・・・

8.........

もう辞めましょう(笑

2006/09/26

スポンサーのご好意により・・・

以前に書いた「スポンサーのご好意により・・・」ですが、当時もすぐクレームが来たのでしょうか?
アナウンサーからの言葉でなく、まずはテロップに替わりました。
そして、いつしかなくなりました。


近年は、流石に視聴者側に立った提供になっていると思う。



古くは「気配りのすすめ」で有名な鈴木健二氏が、クイズ番組の中で回答者タレントに「書きなさい!」という言い回しをしてましたね。

分かりやすいところでは、「ニュースステーション」でスタッフ紹介の「さん付け」を取ったことかな。
それ以前は、「解説の○○さん、説明をお願いします」てな感じで、キャスター側も「この人はこのテーマの権威者なので、一般大衆に対して分かりやすい解説をお願い申し上げます」みたいなところがありました。
今は「■■新聞報道局の○○(さん付けはナシ)から(皆様にご説明申し上げます)」みたいな感じになってますね。
ま、説得力を増すためには、多少なりとも権力・権威が必要なので、今は「○○解説員」なんて言う紹介の仕方が多いかな。

#「解説(員)」というのは、ちょっとだけ権威を感じますが、「評論(家)」よりは権力志向がないなと感じます(笑

あれっ、マーケの話しが1つもなかったですね。

2006/09/24

捨てる(商品)マーケティング?

先日の「リサイクルとかオークションとか」を読み返してみての感想を。
(何を言いたいのか自分で分からん。が整理して書き直す気にはなりません>笑)

で、捨てられる商品は耐久消費財だけに限らないなと!

例えば「醤油」。
醤油などの消費量=全て誰かのからだに摂り込まれている、という訳ではありません。
お弁当などに付いている醤油は使わずに捨てられたり、家でお刺身を食べた時だって小皿に残った醤油は捨てられます。
調味超は殆どがそう。味付けのために使われて、残った煮汁などを飲み干す人はいません。(というか塩分摂り過ぎで健康面の問題ありですしね)

半分は捨てられている商品・・・
実はそんなに珍しくはありません。化粧品でもよくあります。口紅や化粧水・乳液を全部使い切るというのはなかなか難しいもんです。
化粧品は成分的には水を売っているようなものなので、その値段は開発費とビンなどのパッケージ代とも言えます。

おっそうだ、パッケージは「捨てる商品」の代表ですね。
それに割り箸、SMやCVSのレジ袋などなど。
コストの考え方は色々と難しいです。

#エコは結構商売ネタがあるかもしれない。
#「捨てるマーケティング?」という意味ではマス広告もそうかもね。

2006/09/23

リサイクルとかオークションとか・・・

1960-70年代は特に、使い捨てへの批判、大量生産・大量消費が「悪」とされていました。中でも、使えるのに捨てられてしまう耐久消費財が目の敵となりました。
が、企業利益を考えると大量生産・大量消費は大歓迎だったわけです。多くの場合、マーケティングもその片棒を担いています。

クルマの買い替えには批判はあまりありませんでしたね。ゴミ問題と直接関係なく見えたからでしょうか。中古車市場もあり、リサイクルが進んでいるように見えたのかもしれません。

買い替えたいという消費者心理をくすぐっているのが、製品の【戦略的陳腐化】とでも言うのでしょうか、モデルチェンジです。新しいクルマがほしくなります。

クルマは買い替え需要によって支えられている市場になってしまったので、市場構造自体がバブルと言えなくもないのです。クルマのフルモデルチェンジのサイクルが10年20年だって、本当は問題がないんですから(笑



話しを戻すと、
今現在、耐久消費財の多くはリサイクルが進んできたり(本当に進んでいるのかな?)、法が整備されつつあったります。
#家電リサイクル法には問題ありそうですが・・・

が、難しいのは、リサイクルが誰のためかということ。
地球環境を考えてのこと!、限りある資源を有効活用するために!、人類のため!などという大前提ではなく、端的には『消費者のためか生産側のためか』です。

「消費者利益になるのならそれは歓迎すべき」というのは正論です。
が、これもなかなか難しい世の中のようです。

コピー機やプリンターのインクカートリッジは、先にも触れた「ランニング」で儲けるための手段です。例えばこれ、私が勝手にカートリッジにインクを充填して売ると問題になります。特許法・著作権法に触れるのかな?、再販防止の決まりに触れる?

中古家電も業者仲介では売れないものばかりになったんだっけ?、個人売買・オークションならOKだっけ?、でオークションという仲介業はOKなの?、とか。

ネット世界で進められている書籍の閲覧・検索(グーグルとかアマゾンとか)については、消費者と出版社と著作者という3者の利益も絡むので、かなり難しい話だし・・・

そもそもネット世界では、個人が広告媒体(アフェリエイト等)となるので、商用の線引きが難しくなってますし・・・


(まとまらないけど、この辺で。 )

2006/09/21

イニシャルとランニング

ユーザー囲い込み戦略の中で、最も古い戦術の1つ。
安いイニシャルでユーザーを獲得し、ランニングで儲ける、という方法。

例えば、コピー機ですが、古くは「高いコピー機を売ってそれだけ儲けるのではなく、安くてもまずはコピー機を提供し、その後コピー用紙を売って儲けてた」らしい。
今はコピー1枚いくら+メンテ付きで儲けてるのかな?

同じようなことは、沢山ある。
「電動歯ブラシ本体と替えブラシ」もその1つかも。
本体が安いので飛びつくと、実は替えブラシが結構高かったりする(笑


イニシャルとランニングの逆発想として、良い例と言えるのは、
家電業界の「インバータ」の考え方。エアコンとかにあるヤツね。
製品はちょっとお高いけど、その後のランニングコスト(電気代)が安く上がります!、なので、その製品の耐久年数で十分に元が取れますよ!、という売り方。
消費者にとってもメーカーにとっても悪い話ではない。


イニシャルとランニングに関連して、「営業担当」について・・・
営業さんは大変だろうとは思う。コンペもあったりで理解できなくはないが、
●仕事を安く取ってくる傾向がある。営業成績がその人の成果になるので、その傾向が強くなる。
●しかも、その営業先を継続したいので、能力の高い人にその仕事を当てようとする。

こんなことが私の仕事領域にもあったりするわけだ。

国内トップ2のような装置系は、唯一無二の売り物(パネルデータと視聴率)を持っているので、まずはこれを売ることが優先され、このデータの動きに変化(悪い言い方をすれば矛盾点)があれば、さらにアドホックテーマが発生するという、なんともすばらしいビジネスモデルがあるのでいいのだが、、、
アドホックテーマ中心で食っている会社では上記の2点(●2つ)はかなり厳しい状況を生みかねない。

※能力の高い人は、その人個人で営業力がある(クライアントとの関係性も深く継続力がある)のに、営業さんから降ってくる仕事に時間を割かれ、担当クライアントに注力できなかったりするのである。


#ま、理想と現実があるので、まずは稼ぐことも否定しないが、私個人としては、営業さんよりはコンサル的な立場を追求して行きたいと思っている。
#どうタイムシェアするかが今後の課題だが、もうずっと課題のままである(笑

2006/09/19

(補足)ユーザビリティ

 
「ユーザビリティ」のつづき?(今回は本当にメモレベルです)

あまりに私が素人なので、デザイン・操作方法に関する「ユーザビリティ」をちょっと検索。
「ユーザビリティ」以前に、デザインを考えないといけないようです。なので、、、

【ユニバーサルデザイン】について、、、

大きくアクセシビリティとユーザビリティの2つの方向性があるみたい。
前者は、年寄りや身障者などにも使えるように配慮されたものらしく、要は使えないものを使えるようにするという方向性らしい。
で、後者はより使いやすくする、使えるんだけどその使い方に悩んでしまうような部分を減らす、という方向性ことらしい。

(違っていたらご指摘を!)

前日の話題は後者になるようです。

 

「ユーザビリティ」が今ひとつ分からない・・・

私は、これまでマーケティング業界一本槍だが、実は家電系のプロジェクトはあまりしていない。
二昔前くらいに、10年先のAVCCを考えるというテーマでデルファイを手伝ったことがあるくらいかな。あ、でも近年も、新製品モデルのCLTやFGIはいくつもしてますがね。ただ印象として、家電業界はしてないなぁと。


自動車業界の技術系からの依頼は、二昔前くらいからポツポツ出始めていて、デザイン、運転操作性やカラー・塗装などのテーマがありました。当時、クライアントから聞いた話しでは、同じリサーチでも研究開発費扱いとした方が税金が安いらしいとか(本当か?)。


ですが、家電業界のデザインや技術系でもマーケティングテーマはあり、脈々と続いていたのでしょう。
リサーチで言えば、ユーザビリティ調査。
ユーザーインターフェイス設計(ユーザーオリエンテッドの設計)であるとか、操作方法の統一化などのテーマはあるわけです。
ある家電製品を手に取った時に、その使い方が直感的に分かる、取説を見なくても正しい操作方法が分かることは重要です。
が、、、

●アナログのカメラユーザーがデジカメ(コンパクト)を上手く使えない
●デジカメは使いこなせるけど携帯電話の写真機能が上手く使えない
●VTRは使いこなせたのにDVD・HDレコーダが使えない
●電話(固定)は当然できるけど、携帯電話には手も足も出ない
●携帯電話は機種変更をすると、もう使い方が分からない
などなど。

ユーザーはその入り口によって、新しいモノに対するストレスが大きく違うことに起因しているのでしょう。
ワープロを使っていた人はMS-WORDが使いにくいとか、MACやWSのDTP利用者にとってMS-WORDは訳が分からないとか、MS-EXCEL/WORDに慣れた人にとって使いにくいソフトが多いとか(私個人は特に「筆まめ」が使いにくかったな)・・・



ところで自動車は、どこの国・どこのメーカーでも、運転できないということはまずない。なのに家電系は・・・・・・
家電系は、その覇権争いをしている最中なのでしょうかねー。

私の携帯電話使用歴で言うと「ソニー」が圧倒的に長く、ジョグダイヤルに慣れてしまったため、他の機器類→DVカメラなどもジョグダイヤルは使いやすかったりします。

なので、同一メーカー内での「操作方法の統一」を目指すことは悪いことでもないのかもしれませんが、、、


#規格統一さえできない業界のくせに!、というイメージが残ってしまいます。

2006/09/16

お客様第一?

先日「言いすぎ」と思った部分について


代理店業の生業ですが、旅行代理店を思い浮かべるといいかもしれません。
旅行代理店は、飛行機チケットや宿を押さえているわけです。
(広告代理店なら、媒体の枠とかですね)
そして、あなたの望む旅行プランを考えてくれたりするわけです。

あなたはお金を出して旅行するわけですから、あなたが完全に優位にあります。
企業が広告を出す場合も全く同じということです。
広告主があってこそのサービス業なわけです。広告主の機嫌を損ねるようなことはあってはならないのです。

その点でマーケティングは異なります。
企業の消費者理解を手助けする立場にあります。なので、お金をもらっているにも関わらず、苦言を呈することもあったりします。


クライアント側の、特に担当者個人からすると、どちらが心地良いのか?
安心感はどっち?
企業規模的に、パートナーシップと捉えられるのは?下請企業と見られやすいのは?

などなどの課題はありますが・・・



おっと「言い過ぎ」から話しが逸れました。

二昔前くらいまで、テレビで野球放送を観ていると、
「スポンサーのご好意により放送時間を延長させていただきます」
とありましたね。
これは、誰が誰に対して言っているの?

まさにこれが、私は「言い過ぎ」ではなかったと思える部分です。

お客様第一!なので、媒体や代理店がスポンサーを第一と考えた物言いとしか思えません。コピーライターが泣きますね、こりゃ。

2006/09/15

供給サイドの視点か、需要サイドの視点か・・・

広告領域と違い、マーケは「消費者側からのアプローチ」が基本的にはあるので、消費者利益のために企業側に働きかけるという使命があるわけです(本当か>笑)
インチキな使命かもしれませんがね(笑

※広告だって高次では、より公平に商品・サービスを知らしめる公共の場であり、儲けだけが優先している世界ではないんですけどね。

#が、あくまでも個人的な印象としては、広告業界は儲け主義的な印象はあります。極論かもしれないけど、本来望まれていない商品でも話題にして、ひと巻きでも売れればOKみたいな、ね。


広告代理店はその出自から、クライアント最優先。クライアントの儲け・売り上げのために動く企業。広告代理店とクライアントの間にはwin/win関係はあると思うけど、消費者・生活者は「衆愚」という扱いに近いかも(これは言いすぎか!)。
一方、マーケティングは、消費者・生活者サイドの代弁者としてクライアントに物申すことが出来る立場を有していると思う。そのレベルは低いかもしれないが、コンサルになれる可能性を秘めていると。



#念のため言っておきますが、マーケが慈善事業とは一切思っていません(笑

2006/09/14

コラボって儲かる?

商品分野においての、「コラボ(モデル)」ってのもまだまだ結構目にしますね。
一般的には「ダブルネーム・ブランド商品」とかですね。



そういえば【Will】ってあったね。もうないよね?
これは、広告代理店主導のコラボでしたね。

これは、「まずブランドありき」で、「そのブランドの確立」が優先であり、そして当然ながら「広告ありき」だったかなと。
デファクトスタンダード戦略の最たるもので、「これに載らなきゃ業界トップではない」みたいな印象を、「業界トップ企業サイドに!」そして「消費者側にも!」その印象を植え付けようという試みだったのではないかと、個人的には解釈してます。

要は、企画モノ(ものすごく大きいレベル=金額)に過ぎないなと思う訳です。
※でも、この企画を考えた人は天才だと思います。
※だって、デファクトスタンダード戦略の必要性を理解できる企業はワールドワイドでも指折り数えられるくらいしかないけど、この企画なら国内でも数社が載ってくるかもしれないからね。儲けの天才だと思う。



で、私が気になるのは、、、
ここに消費者側・生活者側の視点があったのか?、ということ!!!
企業側の発想が優先して、消費者も含めたwin/win発想からは遠いように思うのです。

【Will】の理想としては、企業を超えた「安心」=「ブランド」の発信でしょうから、消費者・生活者にとっての記号性を持たせたかったのでしょうが・・・

#あ、企画モノを否定するつもりはありません。マーケが企画モノを放棄するのはおかしな話。むしろ積極的に取り組むべきと思うくらいです。

2006/09/13

企業間コラボレーションの橋渡し

「各種専門家のコーディネート/プロジェクト全体のディレクション」に関連して、、、
マーケのあり方として、、、
企業間の橋渡しとしての「マーケ」ってのもありだと思う。
コラボの中心に位置する(したい)マーケってのもありだと思う。


具体的には、業種の違う企業同士での共同ビジネス推進ってこと。
(コラボモデルなどのプロダクトでなく)

お互いに補完しあう関係を築くため、そのコーディネートをする立場として「マーケ」があってもいいと思う。
(企業間のwin/winでしかないかもしれないけど)


ちょっと漠然としてますが、メモメモ。

2006/09/12

専門家の寄せ集め?組織の確実性?

例えばですが、広告代理店というのは、より大手ほど優秀な人材が溢れるほどいる!ということは分かってます。より大きな(金額的に)プロジェクトでは、エースが投入されるようです。こんな頭のいい人っているんだなぁと思わせるような人が出てきます。

ま、そこまで大きい話をしようと言うわけではありません。


あるプロジェクトを進める場合ですが、
大手1社(例えば大手広告代理店)に任せておくのがいいのか否かという話しをしてみようかと。


大手広告代理店は、店舗業態で言えばとっても便利なワンストップ型なので、ここに話しをすれば何でも対応してくれます。
モノを売るには、店頭を含めて広告と販促(物)が最重要ですから、代理店との付き合いを外すことは考えにくいですし。

※代理業なので当たり前ですが、実はかなりの部分をアウトソーシングしていますけどね。場所貸しでしかない百貨店・SCという揶揄もあったり。


が、
あるディレクションのもと、各領域の専門家をその状況に合わせて編成し、プロジェクトを進めていくというやり方もあるんです。

どんなに大きな組織だって、1プロジェクトに関われる人数はたかが知れている。大手に任せておけば安心なんてことは幻想に過ぎない。

大きな組織に属さない専門家というのは実は非常に多い。専門家を寄せ集めると、実はかなりのことが可能である。



#「各種専門家のコーディネート/プロジェクト全体のディレクション」を担うのもマーケの役割!、という理想も持ってます。
#大きな金額のプロジェクトほど「寄せ集め」は有効だと思います。
#が、中小や個人には、お金がない時にしか相談が来ないのも事実(笑
!ちなみにお金のない時の「寄せ集め」は非常に危険です(笑

2006/09/10

個人か組織か・・・

えっとーーーー、私個人について言うと、、、
きっと個人でやっても食っていくことは出来ます。組織に属するよりも優雅に暮らせるかも、とも思います。少なくとも今現在は。
で、将来を考えても、多分何とかなります。
違うキャラになれれば、全く問題なしですし(笑


が、ちょっと気になるのは、個人的な儲けだけを考えると、マーケはとてもつまらなくなるということ。(つまらなければ、儲けに走りたいしね)

忙しすぎて、「こなし」だけになりがちなんだけど、個人ではできない「試行してみたい事」もあり・・・それには全くといっていいほど手をつけられないという【状況】ではありますが。。。

「それ」を全く受容してくれない組織なら、答えは簡単。
どこの組織に行っても、【状況】は大きく変わらないのかもしれませんがね。

あと、そもそもマーケは儲からないという頭も自分の中にあるのかもしれないなぁ・・・

2006/09/07

インターネットショッピング(4)

またまたまたつづきです。
「カタログ通販」とそのショッピングサイトのあり方について。


ネットで出来ることの利点は、「カタログ」の代替ではないはず。
#お金の掛かる紙媒体に代わるものにしたいのは分かるが・・・


良い例ではないが、衣類ならアンダーウェアやアウトサイズ衣類だろうか。

店頭ではまず見つけられない、サイズ・カラー・バリエーションを揃えておくことが可能ではないか。まさにロングテールの実現もできるのではないか、と。
※だたし、「1点モノの吊るし」という見せ方は難しい。ネットは、それがどんなにキワモノでも不特定多数に発信しているからね。


衣類に絡めて、それをまとう体のほう全般にアプローチするとかね。ヨガやピラティス用のウェアでもいいし、ダイエット関連やサプリメント、健康食品やエクササイズ器具とか、、、
もっと広げて、モノだけでなく、スポーツジムやホテルレディース企画、岩盤浴などの施設との連携とかね。媒体では、ミニコミ誌や無料配布冊子との連携などなど。あ、離れすぎてきたな、これは。

2006/09/06

インターネットショッピング(3)

またまた、つづきです。

(1)(2)の通りだとすると、「ネットショッピングを考える上で年代は無関係!」ということになります。

若者はリアルの売り場を見て歩くことに抵抗がない、逆に上の層はリアルの売り場を見て歩く時間的余裕が少なくなるのでネットを利用する、なんてことまで考え合わせると、
実は「若者より中年層の方がネットショッピングをしている」と思ってもいいくらいです。

まずはそう思うことが大事です。クライアントを説得する上でもね。







が、ここからがまたちょいと違います。
年代の上と下で買うものも違うからです。書籍やCDは年代に無関係かな。で、音楽のダウンロード、VODは若者? ファッションアイテムはどっちだ? と。



また、マーケの例を出すと、「カタログ通販雑誌」(女性向け衣類)が分かりやすいかな。

以前、一般的に言われていたのは、
・結婚→出産により家を出る(自分のためだけに外出する)機会・時間を失う
・カタログ通販による購入が増える
(最初はマタニティやベビー関連グッズの購入から)
(子供関係のフォーマル系衣類≒入園式用などの購入、から一般衣類などなどへ)
(そして家庭の便利グッズ、隙間家具などなどへ発展)
ということ。

が、近年、若者向けのカタログ通販の方が堅調だったかも。不景気が続いたので、若者の可処分所得だけが目立っていた気がする。一流ブランド流行りもそうだな。
そんなこともあり、「若者向け」「ファッション雑誌風」の記事編集・商品揃えが成功の秘訣とされてきたかも。
しかも、紙媒体はお金が掛かるので、「雑誌(風)」を「ネット」に置き換えたいと思うのは関の山で・・・・・・

なので、「カタログ通販」は【若者狙い】そして【ネット販売】へ、という戦略が当たり前とされてしまう傾向にある気がします。

#この戦略、大事な顧客を逃がしてきた気がするんだよなーーー。

2006/09/05

インターネットショッピング(2)

つづきです。
ネット利用、特にネットショッピング=若者中心と思い込んでしまうのは、きっと間違えです。という話しのつづき。



まず数字を見ると、


情報通信白書平成17年版」によれば、

13-19歳/20-29歳/30-39歳/40-49歳のネット利用率は大差ありません。しかもなんと利用率は85-90%です。(年代により、コミュニケーション・ツールとしての利用度合いは違うかもしれないが)
50代も8割まではすぐにキャッチアップするでしょう。あと5年もすれば間違いなく、横並びになるでしょう。


では、利用だけでなく購入だとやはり若者中心?、というと、それも違って、

ネットワークと国民生活に関する調査」によれば、

「オン・ラインショッパー」(オンラインショッピング経験者)の性年代で、10代から60代までその構成比に大きな差はありません。差があるのは、「10代男性」と「60代女性」の経験者が低いくらい。あと、「20代女性」で携帯利用での購入経験者が多いくらい。年代の差はほとんどありません。

2006/09/04

インターネットショッピング

「インターネットはいまや誰もがやっている」と思った方がいいと思う。

「そんなことは知ってるよ。当然でしょう!」
「何を今更そんなこと言ってるの?」

と思う人が多いでしょう。



でも「やっぱり若い人が中心でしょ!」と思ってませんか。

マーケの例としては、メーカーホームページ内とかの直販ショッピングサイト(ページ)を考えるといいかな。
・ネットショッピングは若い人中心
・この商品は40-50代向けの商品だから関係ない
なんて思いがちです。



若い人、例えばマーケターでも20代だとそう思いがちかな?
自分の親が一切ネット利用していない(なんてのはもう少数派かな?)とか、少なくとも自分よりネットを使いこなせているとは思えないので、そう思いがちのようです。
20代以下にとって、SNSやらブログ、ネットゲームなど、コミュニケーションの場としてのネットがあまりに身近であることも、上の年代とは違うと思ってしまう要因の1つであるでしょう。
(※なので、自分の親に近い年代層=40代もその同類と思っている人も少なくないはず)


クライアント担当者(例えば30代のプロマネ等)も同じで、ネットショッピングは「自分の年代よりも下から」と思っているケースが多いかな。営業叩き上げとか開発畑出身者とかだからかなぁ。
メーカーとしては、消費者の商品購入の場はリアル業態しかイメージしにくいのでしょう(卸先とのしがらみもあるだろうからね)。